小話その２

●ペルシアン♂ノラ、ミミロップ♂シャクナゲ


パチスロ依存のペルシアンの話。
スロット中のペルシアンにミミロップから電話がかかってきました。





Last up ： '10.3.7

騒音、人混み、金。

騒音、アナウンス、煙草。

騒音、騒音、騒音。



♪～♪～♪～♪～♪

♪～♪～♪～♪～♪

♪～♪～♪～♪～♪

♪～♪～♪～♪～♪

♪～♪～♪～♪～ｯﾋﾟ


「はい何？」
左手にメダル　右手はせわしなく動き　左肩に携帯電話を挟み
悪びれもなく会話を始める男

『電話出んの遅くない？』
電話口の主はずいぶんご立腹である

「だってしょーがねーじゃん聞こえねーんだもんよ」
意図的な大声で会話を続ける
周りの騒音に掻き消されないように

『まぁ想像はできてるけどね。今日はどこなの？マルナム？』
「ライトニング。で、何？」
固有名詞の味気ない会話
互いに興味がないのだろうか

『あ、そ。
　明日ボクらバトル申し込まれてるんだけど、外に出てるヤツ多くて数足りないんだよね。来てくんない？』
頼むは少年。
高い声は少女かのよう

「あー……めんどくせーなー…。明日のいつ？」
尋ねるは青年。
手は休めない

『午前ちゅ「あごめん無理。」
少年の話は青年によって阻まれる

『はぁ！？何で？キミ暇人じゃん』
「明日ダイハンで新台入れ替えだから。9時半に開店だから、7時半から並ぶ」
『はぁ？……信じらんない』
ため息混じりに少年が吐く

「悪りーね。そゆことだ」
『そゆことだ、じゃないよ。数足りないって言ってんじゃん』
「他当たってくれ」
『いつでも打てんじゃんそんなの』
「バカやっと5円にブラッドプラス入んだぞ1日ぶん回すわ。っつーか"打つ"じゃなくて"回す"な」
『…話になんない』
「お坊ちゃんによろしくな」
『一回ぶっ飛ばされた方がいいんじゃない？』

予定があるのにバトルを引き受ける方が悪いんじゃねーの、と思いつつ
青年は再び5000円をメダルに変えるのであった




騒音、騒音、騒音。

これが心地いい。






「あ、そういえば、オレの隣におめーの兄貴分のソーナンスの兄さん」
『え、ウソいるの！？話したい代わって！！！』
「に似たやつが座っててすげーフいてる」
『……死ねば？』
「やべーよもう天井いくよこれー」
『……聞いてる？』


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パチ屋さんでの話。スロットばちばち打ってたらシャクナゲから電話がかかってきましたよ、な話でした。
パチスロ依存のペルシアン♂ノラはダメ人間ですが、新台入れ替えじゃなければ参加していたと思います。
少しだけまともな部分も持ってる子。
「マルナム・ライトニング・ダイハン」はパチンコ屋サンの名前です。実際のをもじってます（ﾊﾞﾚﾊﾞﾚ
※5円＝5円スロット。1メダル5円のスロット。
※天井＝999回転目のこと。999回転して大当たりを引けないと、1000回目で当たりになり、また1回転に戻ります。
※フく＝メダルや玉がかなり出てたり、連チャンしてる状態。